好きなデザインの分野で副業ができたら嬉しい!
将来のためにフリーランスへの足掛かりを作りたい!
子育て中のママや会社員の女性の中には、
「自分のスキルを活かして副業で稼ぎたい!」
「好きな分野で自由に働く第一歩を踏み出したい!」
と思う方が多いものの、実際にその夢を現実にしている人はごくわずかです。
未経験からデザイナーになり、会社員や業務委託をしながら出産・育児をしてきた筆者は現在、在宅でデザインの仕事を自由に月1~10件ほど受注し、自分の時間を調整しながら働いています。
そこでこの記事では、初心者デザイナーが在宅・副業デザインで月10万円を稼ぐためのロードマップをまとめて解説します。
この記事を読めば、デザイン業界の慣習からスキルの磨き方、案件獲得の方法まで全て分かります。
1. 副業デザインの魅力
デザイン副業が人気の理由
デザイン案件の副業は、クリエイティブな仕事が好きな人やスキルを活かしたい人にとって非常に魅力的な選択肢です。まず、自分の好きな時間に働ける自由度が高く、本業の合間や週末を使って効率よく収入を増やせます。
また、昨今はオンライン完結で仕事をするスタイルも普及し、全国どこからでもクライアントとつながれるため、場所に縛られることがありません。さらに、デザインスキルは多くの業界で需要があり、ロゴやバナー制作、SNS投稿のデザインなど初心者でも始めやすい案件が豊富です。
副業からスタートし、経験を積むことで、将来的にフリーランスや独立の道を目指すことも可能です。初期投資が少なく、オンライン講座やツールの無料版を利用すれば、低コストでスキルを身につけられる点も人気の理由といえるでしょう。

月収+10万円の実現が現実的な理由
デザイン副業で月収+10万円を目指すことは、多くの人にとって現実的な目標です。その理由の一つは、昔とは違って無料のデザインツールが普及していること。例えばfigmaやcanvaなどを利用することによってadobeを契約しなくてもある程度はデザインができてしまいます。
また、クラウドソーシングやSNSを通じて多くのクライアントと出会える環境が整っており、初心者でも手軽に案件を探せます。これに加え、継続案件を獲得することで安定的な収入源を確保しやすい点も大きなメリットです。



2. 副業デザインを始める方法
デザイン副業を始めるには、スキルの習得と案件獲得のための準備が重要です。ここでは、必要なスキルや準備、案件獲得の具体的な方法について解説します。
必要なスキルと準備
① 必要最低限のデザインスキル
デザイン副業で最初に求められるのは、基本的なデザインツールを扱えるスキルです。PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品は業界標準で、多くの案件で必須とされますが、figmaで代用可能な領域も多々あります。また、Canvaのようなデザイン初心者が直感的に操作できるツールも、SNS投稿用画像や簡単なバナーデザインの作成に役立つためおすすめです。
② 無料または低コストで学べるオンライン講座の活用
デザインスキルを磨くためには、メンターやコーチングなどで教えてもらうことは必須ですが、基本的な領域(デザインツール習得など)は独学で学ぶべきです。YouTubeやUdemy、Schooといったプラットフォームには、初心者向けの講座が充実しています。また、具体的な案件に近い内容の課題をこなせる講座を選ぶと、実践的なスキルが身につきます。
③ ポートフォリオの作成時の注意点
クライアントがデザイナーを選ぶ際に最も重視するのは、実績(ポートフォリオ)です。
スクールを卒業したばかりの駆け出しデザイナーやデザイン初心者でよくあるのが、架空のブランドを設定してロゴやバナーを制作するなど、自主制作の作品ばかりをポートフォリオにまとめている人。筆者はデザイナー採用なども担当することがありますが、このようなポートフォリオは正直、訴求力が弱いです。
もし架空の案件をポートフォリオに載せるなら、見た人が「実案件」だと勘違いしてしまうくらいのクオリティでないと掲載する意味がないです。
筆者は架空の案件ではなく、クラウドソーシングサイトのコンペに応募した作品を実績として活用することをおすすめします。特に、コンペでの優勝・入賞作品は高い評価を得た証拠であり、その実績は非常に大きな価値を持つため、入賞案件は積極的にアピールすべきです。
また、落選作品であっても、モデルやコピーを著作権フリーに差し替えてポートフォリオに掲載することで、実績として活用できます。
シンプルで分かりやすいレイアウトを心がけ、オンラインで共有できる形式にしておくことも大切です。
案件を獲得するための手段
① クラウドソーシングサイトの活用
初心者が最も取り組みやすいのが、クラウドソーシングサイトを利用した案件探しです。たとえば、ランサーズやクラウドワークス、ココナラなどのプラットフォームでは、ロゴ制作やバナーデザイン、SNS用の投稿画像作成など、多様な案件が募集されています。これらのサイトでは、初心者向けの単発案件も多いため、少しずつ実績を積むことができます。
② 知人やSNSを活用した直接営業
自分のSNSアカウントを使って、デザインの実績や作品を発信することで、直接依頼を受けるチャンスが広がります。特にInstagramやX(Twitter)は、デザイナー界隈など同業者がかなり多いので、勉強にもなります。ただし、SNSなどの本当かよくわからない情報、例えば
「100万円受注しました!」
「デザインしたLPをお客様から褒めていただきました♡」
「フリーランスとして日々学び、成長しています!」
といった、自己顕示的な投稿にまどわされて時間を無駄にすることや、意味なく落ち込むことは避けましょう。
また、知り合いや友達に「何かデザインするものはない?」と声をかけて実績を積む方法はありますが、私はあまりおすすめしません。しかし、もしどうしても試したいのであれば、最初に無料で提供できる範囲を明確に伝えることが重要です。
駆け出しのデザイナーが金銭のやりとりをする場合、トラブルに発展しやすく、最悪の場合、友達関係に亀裂が入ることもあります。そのため、「無料でやります」という前提を最初にしっかり伝え、無理なくできる範囲で受ける方が、トラブルを避けるためには安全です。
3. 始めやすい案件の特徴
副業デザインを始める際、初心者にとって重要なのは「他案件でも通用する汎用性が高いもの、またはデザインスキル向上につながる案件を選ぶこと」です。以下では、初心者におすすめの案件と、効率的に取り組むためのポイントを解説します。
初心者におすすめの案件
名刺デザイン:必要な情報が明確で、シンプルな構成が求められるため初心者向けです。
バナー制作:ネット広告やブログ用のバナーは、小規模で取り組みやすいため、初心者が最初に挑戦する案件としておすすめです。ただし、バナー制作が簡単だというわけではなく、デザインの基本がすべて詰まっていると言えるほど重要で奥深いクリエイティブ作業です。バナー制作を通じて、デザインの本質を学ぶことができるので、非常に価値のある経験となります。
初心者におすすめしない案件
ロゴデザインは初心者でも取り組みやすいとされることがありますが、筆者としてはおすすめしません。ロゴデザインは広く深い専門知識と経験が求められる分野であり、一人前になるには10年以上のキャリアが必要と言う人もいるくらい。実際、ベテランデザイナーでさえ難しいと感じることが多いのが現状です。
もちろん、ロゴの品質や予算によって初心者でも対応可能な場合もあるため、一概に避けるべきとは言い切れません。しかし、ロゴデザインは案件ごとに求められるレベルや報酬がピンキリなので、適切に対応するのが難しい領域です。安易に手を出すと、時間を無駄にするだけでなく、クライアントの期待を裏切るリスクもあります。もしどうしても初心者が最初に取り組むなら、よりハードルの低い案件を選ぶことをおすすめします。
4. 副業デザインで気をつけるべきポイント
価格交渉の失敗を防ぐ
① 適正価格の把握
市場での一般的な価格を知ることが重要です。クラウドソーシングサイトの相場を調べ、過剰な値引きをせず、自分のスキルやレベル、工数に見合う報酬レンジを探しましょう。
② 無料サービスや過度な値下げのリスク
初心者がよく陥るのが「最初だから無料で」といった考え方ですが、無料サービスや過度に低価格な設定は、自分の価値を下げるだけでなく、クライアントから過小評価される原因にもなりかねません。もし本当に心から無料で引き受けたい案件があるなら別ですが、そうでない場合、無理に低価格で受けることで貴女がデザイン自体を嫌いになってしまったり、自己肯定感が低下してしまっては本末転倒です。
自分のスキルや価値をきちんと認識し、適正価格で仕事をすることが大切です。
時間管理の重要性
① 本業と副業のバランス
副業デザインは本業との両立が基本です。無理のないスケジュールを組み、疲労やストレスを避けるように心がけましょう。本格的にフリーランスになってからはなおさら、無理のないライフワークバランスと体調管理が必須になってきます。
② 作業時間を減らす効率化のコツ
デザイン作業を効率化するために、テンプレートやショートカットを活用すると良いでしょう。PhotoshopやIllustratorなど自分の使う主要ツールのショートカットを調べて手に馴染ませましょう。ショートカットというテーマだけでYoutubeでデザイナーがUPしている動画がたくさんあります。
テンプレートに関しては、主にCanvaを利用するのが早いです。
Canvaは実務ですぐに参考にできる実用的なクリエイティブテンプレートが豊富に見られることがメリット。
ただ、Canvaを利用するというよりは、Canvaに上がっているテンプレートを参考にして自分でPhotoshopやIllustratorでデザインを作成していくという方法をおすすめします。
Canvaのテンプレートをそのまま使うのではなく、「アイデアのヒント」 として活用するのがポイントです。
一度作成したデザインは、他の案件でも活用できる貴重なテンプレートとなり、デザイナーにとっての財産となります。デザインの仕事で重要なのは、自分独自のテンプレートをどれだけストックしておけるかという点です。ベテランデザイナーが素早くデザインを仕上げられるのは、彼らの頭の中やPCに豊富なテンプレートやデザインのストックが蓄積されているから。
このポイントを押さえておくと、ゆくゆくは作業時間の時短につながります。
コミュニケーションでの注意点
① クライアントの要望を正確に聞くスキル
案件開始時にクライアントの要望をしっかりヒアリングし、期待する成果物を明確にすることで、トラブルを未然に防ぎます。このあたりは他業種から転職してきたデザイナーのほうが得意だったりします。
なので、自分の今の本業でのスキルを副業でも活かせないか、強みにできないかも考えておくと、のちのちフリーランスになった時に貴女にしかできない仕事を受注することができます。
② 契約や支払い条件の確認
契約内容や支払い条件を事前に確認し、合意した内容を書面に残すことで、後のトラブルを防ぐことができます。
5. 副業デザインで月収+10万円を達成するロードマップ
1~3か月目: バナーや名刺案件で実績を積む
初心者向けの案件を積極的にこなし、ポートフォリオに掲載する実績を増やします。この期間は練習と経験の蓄積が目的です。クラウドソーシングサービスのコンペを利用して実績をポートフォリオに掲載していきましょう。
※もちろん著作権など確認して必要であればロゴや写真、キャッチコピーなどは著作権フリーのものに差し替えてください。
4~6か月目: 継続案件やリピートクライアントを増やす
実績を基に、定期案件やより高単価の案件に挑戦します。また、良好な関係を築いたクライアントからリピート依頼がもらえるかどうかが、貴女のデザイナーとしての価値を図るひとつの指標になります。振り返ってみましょう。
7か月目以降: 案件単価を上げるタイミングは
デザインスキルや実績が一定のレベルに達したら、貴女の料金表の単価を上げていきましょう。効率よく稼ぐことで、作業量を減らしつつ収入を安定させることが可能です。
6. まとめ: 副業デザインを成功させる鍵
注意点を押さえれば、月収+10万円も十分可能
副業デザインを成功させるには、適切なスキル習得と実績作りが不可欠です。クラウドソーシングやSNS活用、価格交渉や時間管理をしっかり行い、徐々に収入を増やしていきましょう。